おくりびと。 2008/11/29 (Sat)

ずっと
観られないでいた作品

「おくりびと」

あまりに
リアルタイム過ぎた


この作品の宣伝を
ＣＭで見たのは
オッパが逝って
4ヶ月くらい経った
ある日の稽古

オッパの家で
姉さんと
二人ともスルーだった


私はずーっと
気になってた
でも忙しくて
行きたくとも
行けはしなかったけど
いや
行けたかな
行こうと思えば

そんなこんなで
忙しさに忘れていた
そして
先日映画館検索をしてて
上映映画がズラリと出て
ふと目にとまった
生憎その日行く予定の
映画館ではやっておらず
何となく泣ける映画をと

「私は貝になりたい」

を観てしまった
一瞬涙したけど
心は動かされず残念…

まぁそれはいいとして



「おくりびと」

やっぱり良かった
モックンと山崎努が
出てる時点でＯＫだけど
お話もよかった

お葬式前の一週間
オッパがお家にいて
私は映画よりも前に
納棺師のかっこよさを
目の当たりにしていた
茶の作法の如く
仏様に施す様々なコト
数日に渡って
その瞬間はやはり
魅せられるものが
あったし
納棺師の方の人生や
生活まで想像した
そしてその
立ち居振る舞いから
その方の
お人柄を垣間見たり

オッパのおくりびとは
素敵なひとでしたよ

あの居方って
とても微妙で
本当に「ひと」が
出るんじゃないかと思う
だからあの時
いい人でよかったなぁ
って思ったものだった



映画館に入って
(やっぱりガラガラ11人♪)
ポップコーンと
パンフレットを買い
席に着く
パンフレットを開いて
読んでるだけで
もう涙が込み上げてきた

本編では
死に化粧をしたり
旅立ちの衣の着付けの
場面が何度も出てきた
その度に号泣
その一連が
丁寧に行われれば
行われる程胸にきた


クリスマスに
チキンを食べ
モックンがチェロを
弾くシーンが好きだった
悲しい話をしている
シーンではなく
仕事の後にチキンに
むさぼりついてる
面白いシーンなのに
チェロを弾いた瞬間
言葉では語られない
登場人物の憂いが
溢れ出してきて
見ている私までが
そこで聞いて憂いでいる
かのような感覚になった
とても素敵なシーン

他にも素敵なシーンが
いっぱいあったなぁ
わざわざ足を運んだ
甲斐あった

オッパも
どこかで元気に
やっていてくれたら
いいな
死と言う門をくぐって…

姉さんの心情を
理解することなど
到底出来ないけれど
私は私なりに
オッパの死と
向き合いながら
生きてます




写真は上映を待つ私と
帰り道泣きながら
駅に着き
待合室で電車を待つ
ちょっと目が腫れた私
と
誰もいない待合室


笑ってるのと同じくらい
泣きかったりする